徳島東部地域・吉野川流域の森林について
INTRODUCTION
徳島市、阿波市、吉野川市、勝浦町、東みよし町は新たな森林管理システムに合同で取り組みます。
徳島東部地域及び吉野川流域のうち、徳島市、阿波市、吉野川市、勝浦町、東みよし町では、森林のほとんどが私有林(図①)で、その多くが里山地帯にあります。
( 図 ① )
その所有規模は零細(図②)のため本格的に林業経営された森林は少ないものの、かつては、薪炭林として、農閑期の生活資材の調達の場や、果樹果実、キノコ等の生産の場であり、地域の人々に親しまれる身近な里山となっていました。
( 図 ② )
しかしながら、高度経済成長期に薪炭は、ガス、石油、電気に替わり、用途のなくなった薪炭林は、昭和40年代には、役目を代えて、スギやヒノキの人工林(図③)になっていきました。
さらに、昭和50年代には、全国的な松くい虫被害で、当地域もアカマツ林が壊滅的な被害を受け、松茸の生産もなくなるとともに、高齢化や生活の都市化の影響で、「相続ができていない」、「境界が分からない」、「高齢のため自分では山を管理できない」などといった問題に直面しています。
このままでは次第に人の手の入らない里山が増加するなど、当地域の森林は、十分に管理が行き届かない状況が広がってきていると考えられます。
( 図 ③ )
そこで、徳島市、阿波市、吉野川市、勝浦町及び東みよし町では、「新たな森林管理システム」に連携して取り組むことで、当地域の森林を適正に管理し、森林吸収源対策の推進や、山地災害の予防に資する健全な森林を次代につなげていくことが、求められています。